新年の挨拶メールは、日頃の感謝を伝え、新しい一年の良好な関係を築くための重要なビジネスツールです。特に社外の方へのメールは、企業のイメージを左右するため、マナーと心遣いが求められます。
この記事では、ビジネスで失礼のない新年の挨拶メールの書き方と、取引先・お客様向けに使える例文トップ5をご紹介します。
1. 新年の挨拶メールとは?
新年挨拶の重要性とビジネスシーンでの役割
新年の挨拶メールは、単なる季節の挨拶ではありません。
- 感謝の伝達 昨年一年間の取引や協力に対する感謝を伝える絶好の機会です。
- 関係性の再構築 長期休暇後、ビジネスを再始動するにあたり、改めて協力体制を確認し、関係性を強化する役割があります。
- プロフェッショナルな印象 丁寧な挨拶は、送り主(企業)の誠実さとプロ意識を示すため、良い第一印象を与えることができます。
新年の挨拶メールを送信するタイミング
新年の挨拶メールは、仕事始めの日から松の内(一般的に1月7日)までに送信するのがマナーです。
| 送信時期 | 備考 |
| 仕事始め | 最も適切で、迅速かつ丁寧な印象を与えます。 |
| 松の内(〜1月7日) | この期間内に送るのが基本です。 |
| 1月8日以降 | 時期を逸した場合は「寒中見舞い」として送るのが適切です。 |
2. 新年の挨拶メールの基本的な構成
新年の挨拶メールは、以下の構成を意識して簡潔にまとめましょう。
| 構成要素 | 内容 | ポイント |
| 件名 | 簡潔な挨拶と社名・氏名 | 【例】新年のご挨拶(株式会社〇〇 〇〇) |
| 宛名 | 会社名、部署名、氏名 | 省略せず正式名称で記載します。 |
| ① 年頭の挨拶 | 時候の挨拶と祝詞 | 「謹賀新年」「迎春」など祝賀の言葉は使わず、「あけましておめでとうございます」が適切です。 |
| ② 昨年のお礼 | 日頃の感謝と具体的なお礼 | 「昨年は格別のご高配を賜り〜」といった定型句に加え、具体的なエピソードを添えると心に響きます。 |
| ③ 今後の抱負 | 本年の目標と協力のお願い | 具体的かつ謙虚に決意を伝えます。 |
| ④ 結びの言葉 | 相手の健康と発展を祈る | 「本年も何卒よろしくお願い申し上げます。」で締めくくります。 |
| 署名 | 会社名、部署名、氏名、連絡先 | 正確かつ完全に記載します。 |
件名の書き方と注意点
メールを開いてもらうためにも、件名は簡潔かつ明確に「新年の挨拶」であることを伝えます。
- 良い例 新年のご挨拶(株式会社〇〇 営業部 〇〇)
- 悪い例 新年のご挨拶
- 注意点 相手が挨拶メールを大量に受け取ることを想定し、誰からのメールかを一目でわかるようにします。
3. 社外向け新年挨拶メールの例文
相手との関係性や送る目的ごとに、すぐに使える例文を5つご紹介します。
例文トップ5 社外向け新年の挨拶
例文1 【基本形】取引先(個別・丁寧)向け
最も丁寧な、特定の取引先責任者へ送る場合の例文です。
件名:新年のご挨拶と本年も変わらぬご指導のお願い(〇〇株式会社 〇〇)
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
あけましておめでとうございます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年は、〇〇プロジェクトにおいて、貴社に多大なご協力をいただき、誠にありがとうございました。
おかげさまで、無事にプロジェクトを完遂することができました。
本年も、貴社の事業発展に貢献できるよう、社員一同、より一層邁進していく所存です。
変わらぬご指導、ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
貴社にとって本年が実り多き一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
略儀ながら、メールにて新年のご挨拶とさせていただきます。
署名
例文2 【顧客向け】日頃の感謝を伝える例文
サービスや商品を利用いただいているお客様へ送る、感謝を重視した例文です。
件名:新年のご挨拶と感謝を込めて(〇〇株式会社)
お客様各位
あけましておめでとうございます。
旧年中は、弊社サービス「〇〇」をご愛顧いただき、心より御礼申し上げます。
皆様からの温かいご支援のおかげで、私たちは昨年大きな成長を遂げることができました。
特に「〜という機能」へのご意見は、サービス改善の大きな原動力となりました。
本年は、より質の高いサービスを提供できるよう、誠心誠意努めてまいります。
引き続き変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
署名
例文3 【簡潔版】忙しい取引先へ送るシンプルな例文
相手の多忙を考慮し、要点のみを簡潔にまとめた例文です。
件名:新年のご挨拶(〇〇株式会社 〇〇)
〇〇株式会社
〇〇様
あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。
本年も引き続き、貴社との連携を強化し、業務に邁進してまいる所存です。
変わらぬご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
貴社のご発展を祈念いたします。
署名
例文4 【具体的な抱負】プロジェクト推進中の取引先へ
現在進行中の仕事への意気込みを伝える、ビジネス志向の例文です。
件名:新年のご挨拶:〇〇プロジェクト成功への決意(〇〇株式会社 〇〇)
〇〇株式会社
〇〇様
あけましておめでとうございます。
昨年は、〇〇プロジェクトの立ち上げにご尽力いただき、誠にありがとうございました。
いよいよ本年は、プロジェクトを本格的に推進し、貴社とともに確かな成果を出してまいる所存です。
まずは、〇〇の目標達成に向けて、全力で取り組んでまいります。
本年も何卒、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
署名
例文5 【個人宛】昨年の感謝のエピソードを添える例文
特に親しくお付き合いさせていただいた個人(担当者)へ、感謝を伝える例文です。
件名:新年のご挨拶(〇〇株式会社 〇〇)
〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様
あけましておめでとうございます!
昨年は大変お世話になりました。特に、先月の〇〇の件では、〇〇様にご尽力いただいたおかげで、無事に期限に間に合いました。心より感謝しております。
本年も〇〇様とともに、より良い仕事ができることを楽しみにしております。
個人的にも、ご一緒にお仕事させていただけることを光栄に感じております。
〇〇様にとって、健康で充実した一年となりますようお祈りいたします。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
署名
4. 新年挨拶メールで避けるべきNG表現
忌み言葉や注意すべきマナー
新年の挨拶メールでは、縁起の悪い言葉(忌み言葉)は絶対に避けます。
| 避けるべき言葉 | 理由 | 代替表現 |
| 去る、倒れる、失う、別れる | 離別や不幸を連想させるため。 | 「旧年中」「昨年」「退く」などを使う。 |
| 「A happy new year」 | 英語圏で「おめでとう」の直訳であり、ビジネス文書には不適切。 | 「I wish you a happy new year.」など文章で表現する。 |
| 「拝啓」「敬具」 | 時候の挨拶と祝詞を兼ねるため、不要。 |
送信先に応じた言葉の使い方
- 目上の方・取引先 「あけましておめでとうございます」を使用します。「謹賀新年」「恭賀新年」などの4文字熟語は、書き言葉(年賀状など)には適していますが、メールでの使用は避けるか、「謹んで新年のご挨拶を申し上げます」といった文章で表現します。
- 一斉送信時 宛名を「お客様各位」「お取引先様各位」とする場合、個別のメッセージではないため、一律的な表現に留めます。
5. 新年の挨拶メールの効果的な活用法
一斉送信と個別メッセージの使い分け
- 一斉送信 顧客や過去の取引先など、広範囲への網羅的な挨拶として活用します。ただし、宛名が「〇〇様」ではなく「お客様各位」となるため、内容は一般的な感謝と抱負に留めます。
- 個別メッセージ 特に重要度の高い取引先や、昨年の功績に感謝したい担当者へ送ります。例文5のように、具体的なエピソードや相手の功績に触れることで、メールの特別感と誠意が格段に高まります。
感謝の気持ちを伝えるエピソードの活用
定型的な挨拶文に留まらず、昨年あった具体的な出来事(成功、困難を乗り越えた経験など)に触れることで、心のこもった印象を与えられます。
- 例「昨夏の納期の厳しい案件では、貴社の迅速なご対応に大変助けられました。改めて御礼申し上げます。」
来年に向けた目標や抱負を添えるメリット
抽象的な「頑張ります」だけでなく、具体的な目標を添えることで、相手に信頼感と期待感を持たせることができます。
- 例「本年は、貴社のご要望にお応えできるよう、〇〇の領域でさらに専門性を高めてまいります。」
6. まとめ:新年の挨拶メールで印象をアップする方法
新年の挨拶メールで印象をアップさせる鍵は、「丁寧なマナー」と「心遣いの具体的な表現」です。
- 基本を押さえる 送信タイミング(松の内まで)と忌み言葉の回避は徹底しましょう。
- パーソナライズする 重要な取引先には、一斉送信ではなく、例文5のように具体的なエピソードを盛り込んだ個別のメッセージを心がけましょう。
このガイドと例文が、皆様のビジネスにおける新年のスタートを力強くサポートできることを願っております。

